2019/03/06

PTSDになると依存症に?|心の傷を抱えた人への処方箋

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皆さんはPTSDという言葉をご存知でしょうか?

PTSDとは、阪神淡路大震災以降に日本で知られ始めた精神疾患であり、「心的外傷後ストレス障害」の略称です。

大震災、交通事故、児童虐待、それだけでなく重篤ないじめ経験などからも発症するといわれています。

PTSDになると、その症状による苦しみから逃れるため何かに依存し、「アルコール依存症」や「薬物依存症」などになる場合があります。

この記事ではPTSDについて、そして依存症との関連性や治療方法についてご紹介していきます。

お読みのあなたが少しでも気持ちが軽くなりましたら幸いです。

目次

1. PTSDって何?|PTSDの定義と症状

PTSDとは「Post Traumatic Stress Disorder」の略で外傷後ストレス障害のことを言います。

災害や、戦争、暴力犯罪、DV、児童虐待、いじめなどの傷つき経験や死別や離別経験を通してPTSDは発症しうるといわれています。

簡単に言えば、PTSDとは、「『深い傷つき経験』によりトラウマを生じ、トラウマを受けた人のの心や体に変調をきたしてしまうもの」のことです。

PTSDの症状として以下の3つが挙げられています。

①再体験症状

外傷的出来事の記憶が突然よみがえるような「フラッシュバック」が度々おこる可能性があります。

例えば、児童虐待等であれば虐待されていた時の記憶などです。

また悪夢として外傷的記憶が何度も思い出される可能性があります。

それらの症状のせいで気持ちが動揺し、「発汗や動悸」などの生理的な反応が起こります。

②回避・精神麻痺症状

外傷的な出来事を話したり考えたりすることを極力避けようとする場合があります。

また、周囲から疎外感や孤独感を感じやすくなります。

そして感情さえも麻痺してしまい、自分の感情が感じられなくなる場合もあります。

③過覚醒症状

眠れない日々が続き、「頭がまとまらない」など物事に集中することが難しくなるかもしれません。

ちょっとした物音や光にも過敏に反応し疲れやすくなる可能性があります。

PTSDは複数の精神障害、例えば「うつ病」や「依存症」などを併発する場合があります。

2. PTSDになると合併症が起こる理由|心の傷を癒すための1つの適応

どうしてPTSDになると、アルコール依存症等の依存症になる可能性があるのでしょうか?

PTSDになると不眠になるケース、悪夢を見て寝られないケースなどがあります。

そのため、それらの「PTSD当事者にとって苦しい症状」への一次的な対処法として、アルコールや薬物(抗うつ薬等)を摂取する場合があります。

そして、PTSDの症状から逃れるために、どんどんと摂取量が増えていき最終的に依存症になるケースがあるのです。

PTSDを抱え、依存症の可能性がある場合、PTSDを抱える当事者や家族だけでその「苦しみ」を抱える必要はありません。

精神保健センター、精神科等の併設される病院等に相談するなど第三者を頼ってください。

参考:全国精神保健福祉センター一覧

ヒューマンアルバでも無料相談を行っています。

電話で話しにくい場合は、メール等での連絡でも大丈夫です。

あなたの状況に合わせて柔軟に対応させていただきます。

3. PTSDと依存症の合併の際の治療法

ここからはPTSDと依存症が合併した際の治療法についてご紹介します。

以下の治療は、精神科がある病院等で実際に行われている治療の一部です。

状況にもよりますが、依存症とPTSDを併発している場合、まずは依存症治療を優先します。

依存症を併せ持つことでPTSDの症状を複雑化している可能性があること、また、依存症になることで身体を著しく傷つけている可能性があるからです。

依存症治療を行うことで、PTSDをもつ依存症当事者は「依存していたために感じていなかったストレスや苦しみ」を感じやすくなる危険性があります。

そのため治療する際には、両者の症状を留意しながら治療が行われます。

治療では以下の方法が行われます。

①PTSD当事者の言葉を丁寧に聞き取る

PTSDを引き起こす外傷的な経験は当事者にとって非常に苦痛を伴うものです。

そのため、その苦しみに共感的で、丁寧に話を聞くことが重要です。

また「話した方がPTSD当事者は楽かもしれない」と考え、当事者に無理に外傷経験を聞き出さず、当事者のペースで治療を進めていくことが重要です。

②当事者の家族への説明も行い家族も支える

PTSDの症状により、PTSD当事者は「自分の性格が弱いから、PTSDになっている」と悩むケースもあります。

また、家族がPTSD当事者の様子を見て「自分は何も力になれていない」と自責するケースもあります。

しかし、PTSDはつらい経験をすれば誰しもが起こりうる病気です。

そのため「PTSDは誰しもなり得る可能性」を伝え当事者だけでなく家族も支えていく必要があります。

③現実な問題の対処を助ける|適切な機関につなぐ

トラウマ体験をした当事者は現在も問題を抱えている場合もあります。

例えば金銭的に困窮していたり、配偶者間暴力(DV)を受け続けている可能性があります。

今生じている問題を整理し、支援団体や相談機関などに繋ぎ、当事者の現在の苦しみが少しでも軽くなるようなサポートをする必要があります。

4. まとめ

  • ①PTSDとは「外傷後ストレス障害」のことです。
  • ②PTSDは「アルコール依存症」等の依存症と併発する可能性があります。
  • ③PTSDと依存症が併発した場合、医療機関等など第三者と連携し治療を行います。

私たちヒューマンアルバでは、単なる依存症治療にとどまらず、依存症になる前からその人が抱える「生きづらさ」や「苦しみ」に寄り添います。

依存症当事者の「苦しみ」が少しでも軽くなるように願いつつ、あなたが少しでも「生きやすく」なれるようサポートします。

自分たちで悩まず、ぜひ私たちを頼って下さい。

この記事が少しでもあなたのお役に立てたのなら幸いです。

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社名: 株式会社ヒューマンアルバ

住所: 〒214-0038神奈川県川崎市多摩区生田6-4-7

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ヒューマンアルバでは、定期的に『家族会を開催しております。

依存症者を回復につなげるためには、まずご家族が対応を変えていく必要があります。

・つらい思いを吐き出す場として

・状況を変えていく学びの場として

ぜひ、ご活用ください。 (お申し込みはこちらから)

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参考:

飛鳥井望 『トラウマ体験に苦しむストレス症候群 PTSDを診る』共和薬品工業株式会社

『心的外傷後ストレス障害(PTSD)について パロキセチン錠「科研」を使用される先生方へ』科研製薬株式会社

Kessler RC, Sonnega A,Bromet E et al:Posttraumatic stress disorder in the National Comorbidity Survey. Arch Gen Psychiatry 52:1048–60,1995.

Perkonigg A, Kessler RC, Storz S et al:Traumatic events and post-traumatic stress disorder in the community: prevalence, risk factors and comorbidity. Acta Psychiatr Scand 101:46-59, 2000.

『PTSDの薬物療法ガイドライン:プライマリケア医のために』(2013)一般社団法人日本トラウマティック・ストレス学会

IPAP Post-Traumatic Stress Disorder アルゴリズムの解説  国立精神・神経医療研究センター

ライター名: 木原彩